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星 星めぐり②“秋の星空-アンドロメダ銀河-”

 朝晩涼しくなって,どこからか流れてくるギンモクセイやキンモクセイの香りが,秋の深まりを感じさせます。

 台風18号は各地に猛威を振るって去って行きましたが,「二百十日」や大型台風の特異日といわれる9月の17日と26日を過ぎたこれからもまだまだ台風への備えは必要です。でもこれからの時期は,晴れれば青く澄んだ高い秋空がのぞめる季節でもあり,空を見上げることが楽しい季節でもあります。夜空も,夏の星たちに比べると寂しい印象はありますが,見て楽しい星たちがたくさんあります。
9/29(金)0:00の星空です!
図-1「星空年鑑(ASTROGUIDE)2017」を編集

 秋の星空【図-1】には,夏と冬の星空を一緒に見られるという楽しさがあります。東の地平近くには早くも冬の星座であるオリオン座が見えてきました。いっぽう,西の地平近くには天の川をまたぐように見えていた夏の大三角形がまだ健在です。そしてそのすぐ隣の天頂付近にこの季節の主役「秋の四辺形」が見えています。この四辺形は「ペガスス座」の一部であり,羽根の生えた馬(天馬)ペガススの胴体部分に見立てられています。南の空を向いたときにペガススは逆さまになりますが,この四辺形の一番北よりの星は「アンドロメダ座」のアンドロメダ姫の左耳を飾る星で「アルフェラッツ」といいます。このアンドロメダ座にはかの有名な「アンドロメダ銀河」【図-2】を見ることができます。
ハワイにある国立天文台の「すばる望遠鏡」で撮影したアンドロメダ銀河です。なかなかこうは見えません! 
              【図-2】アンドロメダ銀河
ペガススとアンドロメダはこんな姿を連想させます。
    【図-3】ペガススとアンドロメダ
その位置はアンドロメダ姫の右の腰あたりなのですが,残念ながら夜空にはアンドロメダ姫の姿【図-3】は描かれていませんので,銀河を見つけるには先ほどのアルフェラッツと,北極星を探すときのめやすになる「カシオペア座」との中間あたりを探してみて下さい。なんとなくボーッとした小さな淡い光が見えたらそれがアンドロメダ銀河です。
 天体望遠鏡を買うと真っ先に見るのが月のクレーターで,次に見るのが土星の輪か木星の縞模様,そして冬なら「すばる(プレアデス星団)」か「オリオン大星雲」,そして秋ならアンドロメダ銀河といったところでしょうか。星や銀河の写真集を見慣れているひとには「ちょっとがっかり」な瞬間になるのですが,それでもこのアンドロメダ銀河を望遠鏡を通してみるという行為は,私たちから約260万光年もの遠い距離を見渡すという雄大なものなのです。また,アンドロメダ銀河は,私たちの所属する「天の川銀河」と南半球に行かないと見られない「大マゼラン雲」「小マゼラン雲」などとともに,確認されているだけでも大小50以上もの銀河で構成する「局部銀河群」という銀河集団をつくっています。つまりアンドロメダ銀河は「同じ地域のお隣さん」というわけですね。
 さらにそのうえ,アンドロメダ銀河は現在,毎時50万キロメートルの速度で銀河系に近付いており,30~40億年後には天の川銀河はアンドロメダ銀河と衝突すると考えられています(その前に大小マゼラン雲とも衝突すると考えられています)。人類が生まれて400~500万年といわれていますから,両銀河の衝突までにはまだ間があるといえるでしょう。ただ,「衝突する」とはいっても実際には混ざり合い,合体するようなもの,壊れてしまうわけではないようです。晴れた日の夜空を見上げてそんなお隣さんを眺めてみてはいかがですか?そうそう,天体望遠鏡でなくとも双眼鏡でもよく見えますよ。夜